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2013年4月30日火曜日

ユディシュティラの問答


「毎日、太陽が輝くのは何によってか?」
「それはブラフマンの力です。」

「あらゆる危険から人を救うものは何か?」
「勇気です。」



「どんな学問をすれば人は賢くなれるのか?」
「どんなにすばらしい聖典があっても、書物を学んだだけでは賢くなれません。偉大な智慧を持つ人と接触することによって、人は智慧を得て賢くなるのです。」

「風よりも動きの速いものは何だ?」
「心です。」

「旅人の助けとなる友は何か?」
「博識です。」

「人が死ぬとき、ついていくものは何か?」
「ダルマです。死後の一人旅をするにあたって、これだけが魂についていきます。」

「幸福とは何か?」
「善い行ないの結果です。」

「何を捨てたならば、人は誰からも愛されるのか?」
「高慢です。慢心を捨てれば、皆から好かれます。」

「失うことによって悲しみではなく喜びを生み出すものは?」
「怒りです。これを捨て去れば、私たちはもう悲しみとは縁がなくなります。」

「捨てることによって豊かになるものは?」
「欲です。これを追い出せば、人は真に裕福になります。」

「真実のブラーフマナとはどんな人か? 良い生まれの人か、善行をなす人か、それとも学識がある人か? はっきりと答えよ。」
「生まれも学問も、真のブラーフマナとは関係ありません。正しい行ないだけがその資格です。どれだけ学識が深くとも、悪習に染まっている人はブラーフマナではありません。たとえ四つのヴェーダに精通していても、悪い行ないをなす人は卑しくなるのです。」

「世の中で最も不思議なことは何だ?」
「毎日毎日、生き物が死の国へ行くのを見ているというのに、残った者たちは、まるで自分が永久に生きるようなつもりでいます。これこそ何より不思議なことです。」

(中略)

後に、ヴァイシャンパーヤナという聖者はこの物語をジャナメージャヤという王に語り、付け加えて言いました。
「ユディシュティラがダルマ神に会ったときのこの聖なる物語に耳を傾ける人々は、決して悪の道に踏み込むことはないでしょう。友人同士で悶着を起こすこともなく、他人の富をうらやんだり欲しがったりすることもないでしょう。また情欲のとりこになることもなく、一時的なものに対して過度に執着することもなくなるでしょう。
ですから、この物語をしっかりと心にお留めになってください。」



-要約・マハーバーラタ(29)「ユディシュティラの問答」より

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